経済成長が加速するにともなって、インド国内ではエネルギー需要が急激に高まっており、
新たな原油・天然ガスの最大のサプライヤー国は
ロシアになる可能性が高いです。
インドの輸入品目第一位は原油や、石油製品などの鉱物性燃料で全体の1/3を占めており、石炭の輸入依存度は10%未満、
天然ガスにいたっては0%と低いにも関わらず、
石油は
80%以上と非常に高いので、大きく輸入に依存している状態となっています。
インドのエネルギー品目の中では依然として石炭がトップを占めています。石油よりも多い
状態にありますが、最近の経済成長で石油使用量が急激に増えたことから、
国際収支や
国内物価、政府の財政にも悪影響を及ぼしています。
依然として、インド対ロシアの
貿易額はそれほど大きくありませんが、2020年までのロシア
のエネルギー戦略はインドを主要輸出対象国の一つとしております。
その証拠に、最近は、印露共同軍事演習、中印露三ヵ国非公式外相会談、上海協力機構
へのインドのオブザーバー参加等、一層の関係強化がなされています。
また、既にロシア・サハリン沖の石油・天然ガス事業「サハリン1」からの原油輸入が開始
しているのですが、今後さらに拡大することが予想されています。
今現在、インドでは原油・天然ガスを中東地域の国々頼っているので、インド政府はこうした
中東への依存度を下げる為にロシアにシフトする構えを打ち出しています。事実サハリン3
などでの開発事業参加を目指してロシア側との協議を進めてます。
ちなみに、インドの原油輸入相手国は
サウジアラビアがトップとなってます。続いてナイジ
ェリア、クウェート、イランの順になっていいます。
印石油天然ガス公社(ONGC)はサハリン1に20%出資しており、割当量はピーク時で年間
240万トンで現在の国内消費の2%前後に達する見通しで、インドは
貿易収支は常に赤字
ですが、ソフトウェアや世界中の印僑からの送金などのサービス取引は大きな黒字です。
ですので、トータルでは黒字となります。また、インドの外貨準備高は1996年以降、毎年
のように増大しているのですがロシアや中東地域の地政学リスクがきになりますが、インド
経済にとって良い化学反応を起こしてくれる事を期待します。
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